医者のお墨付きなのに

 このような話があります。
●保険会社に任して、後遺傷害手続をしてもらったんですが認定にならなかったんです。今でもかなり、痛いんですが『むちうち』の場合は無理なんでしょうか?
■『むちうち』だから認定にならないってことはないですよ。14級に認定される事例は多いですから。
●そうなんですか?
■どういった理由で認定にならなかったんですか?
●医学的所見に乏しいってなってます。
■なるほど、よくある理由ですね。それなら医学的所見を説明できるものにしないといけませんね。ちなみに通院日数は?
●90日位は通院したと思います。
■そうですか。結構通院してますよね。
●そうなんです。医者にもこの症状なら等級認定間違いないと言われました。
■ほ〜、ちなみに総治療期間はどれくらいです。
●4ヶ月くらいです。
■えっ!それは短い。
●医者からはこの痛みがあるうちに早く症状固定した方が認定になりやすいと説明されたもんで・・・。
■しかし、神経症状は少なくても症状固定まで6ヶ月は治療を必要とするんですよ。でないと、認定にならないですよ。
●えっ、そうなんですか?そうい言えば、保険会社担当者も『治療やめるんですか?』『医者がいってるから』『そんなこと医者がいうんですか?』と言ってました。しかも、何回も後遺障害診断書は書いたことがあるから大丈夫だよ。』って
■それで、症状固定後は通院しているんですか?
●してないです。
■症状固定から4ヶ月も経ってるじゃないですか!それは無理だわ。

    
交通事故の業務をしていて、このような話は初めてでした。専門家に手続を委任するにはリスクがあることを説明しお断りする方向で落ち着いたのですが、ご本人はどうしても納得がいかない。医者に詰め寄ったらしいですが、

『言ったじゃない。等級を決定するのは自賠責だからね。絶対はないよって。』

保険会社担当者も結構協力的な方だったのに。医者も後遺症に対して理解してくれていたから、確実に等級とれると思って安心しきってたのに・・・と。

なので、ほんとにショックで。

人には恵まれたのですが、医師の後遺症実務の知識不足が原因という話でした。そうなんです、医者が言えば信じますよね。でも医者は治すのが仕事、自賠責実務は知りません。

信ずる者は救われないといけないですよね。早めの相談を専門家にされていればこのようなことはなかったでしょう。

しかし、保険会社担当者も教えてあげればいいのにね。


http://www.kouishou.com/symptom_fixation.html ・・・症状固定、是非ご覧下さい。



2008年5月26日 10時35分 ブログ コメント0件 トラックバック0件

動物による事故

 このところ少々忙しくコラムを書くことができませんでした。反省しているところでございます。

 さて、一言で交通事故とはいえ次のような事故も多いのではないでしょうか?
 
 交通事故の相談を受けると自動車事故以外に動物が絡む事故のご相談も時々あります。夜間運転中の乗用車に猪や鹿の野生動物がライトに反応して突っ込んでくる事故。これなどは、野生動物ですから飼い主がいないため責任を追及するところがありません。また、動物は法律上『物』としての扱いになるので、物損事故となります。これは本当にお気の毒ですが泣くに泣けない事故です。対処方としては、任意保険に車両保険や人身傷害特約がついていれば支払い可能です。

 そして最も動物事故で一番多いのが犬が絡む事故、このような事例があります。散歩中の犬が歩行者に突然吠えて、それに驚いた被害者(老人)が側溝にはまり、大怪我を被ったというものでした。このような場合どのような責任が発生するのでしょうか?民法718条では『動物の占有者は、その動物が他人に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、動物の種類及び性質に従い相当の注意をもってその管理をしたときは、この限りでない。』とされています。
ここでいう動物の種類とは犬であれば小形犬か大型犬をさすと考えられます。相当な注意とは、通常払うべきの程度の注意を怠っていなかったかという問題。放し飼いであったか注意をはらって繋ぎ留めて飼育したいたかということになります。

 先の事例と良く似た判例を照会しましょう。飼い主から離れた小型犬に驚いた児童が溝に転落し左目を強打し失明した事故の判例があります。(福岡地裁)
@一審は否定。近づいただけであって直接侵害していない。また、子型犬で脅威感がない。
A二審は肯定。飼い主の占有責任があり、事故の予見は当然にできた。
B三審は棄却。二審を支持

被害者が児童だったこともそのような結審になった要素かもしれません。しかし、ここでいえることは少なく直接動物(被害者に噛み付く等)が関与していなくとも、動物の種類が小型であったとしても飼い主は賠償責任を負うといことです。先の事例をこの判例に照らすと、賠償責任を負うということになります。

責任ということの重要性を改めて感じるところです。

 

 

2008年5月17日 12時52分 ブログ コメント0件 トラックバック0件

 
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行政書士 福 島  広 三
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